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2018/05/01  カテゴリー: 基礎知識

財産分与請求を調停で行うメリット

離婚の際の財産分与について夫婦間で合意ができない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てて解決する方法があります。

ここでは、財産分与の調停とはどのようなものかを説明し、財産分与請求を調停で行うメリットについてお伝えします。

財産分与について話し合いで合意できないなら

財産分与では調停を申し立てできる

財産分与とは、夫婦が婚姻中に協力して築いた財産を、離婚時にそれぞれの財産に分ける手続きになります。離婚の際には、財産分与について夫婦で話し合う必要があります。

しかし、離婚に至るような夫婦はそもそも信頼関係が破綻している上に、財産分与では夫婦の利害が衝突することになるため、話し合いではなかなか合意できないことがあります。

財産分与について夫婦間で話し合っても合意に至らない場合や、何らかの事情で話し合うこと自体が不可能な場合には、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。調停では、調停委員と裁判官から構成される調停委員会が、当事者の間に入って、話し合いの調整を行います。

離婚前と離婚後で調停の種類が違う

財産分与で争いがある場合、離婚前であれば、「夫婦関係調整調停(離婚調停)」を申し立てることができます。離婚調停は、双方とも離婚に合意しているけれど、条件面で争いがある場合でも利用できます。

また、財産分与は離婚後も2年以内であれば請求できることになっているため、離婚届を出した後に調停を申し立てることもできます。離婚後に調停を申し立てる場合には、「財産分与請求調停」になります。

なお、離婚調停では、1つの調停の中で、財産分与のほか養育費や慰謝料についても決めることができます。一方、離婚後の財産分与請求調停では財産分与についてしか決められないため、養育費や慰謝料についても決めたい場合には、別途養育費請求調停や慰謝料請求調停を申し立てる必要があります。

財産分与請求を調停で行うメリット

財産分与について調停で決めるメリットとしては、次のような点が挙げられます。

相手と直接話し合わなくてもいい

調停では、夫婦が交代で調停室に入り、調停委員に自らの言い分を伝えます。相手と直接顔を合わさずにすむので、精神的なストレスが少なく、冷静に話し合うことができます。

公平な財産分与ができる

財産分与の割合は原則として夫婦2分の1ずつになります。ただし、当事者間で協議する場合には、双方が納得すればどのような形に決めてもかまいません。そのため、「財産を要求するなら養育費を支払わない」などの理不尽な条件を言われて、やむを得ず同意してしまうこともあります。

調停の場合には、原則どおり夫婦2分の1で財産分与できるよう、調停委員が意見の調整を行ってくれます。なお、調停もあくまで話し合いですから、夫婦で合意すれば必ずしも2分の1ルールを守らなくてもかまいません。けれど、理不尽な条件に妥協しなければならないといったことはありませんので、安心して財産分与請求ができます。

財産をきちんと評価できる

財産分与では、財産をどう評価するかが問題になります。たとえば、不動産、株式、生命保険、ゴルフ会員権などは、簡単に金額がわかりません。評価方法によって金額も変わりますから、双方の主張する評価額が食い違い、争いになりがちです。

財産分与を調停で行う場合には、裁判所で財産を適切に評価した上で、客観的にみて公平になるよう分けることができます。

将来の退職金の財産分与ができる

財産分与では、離婚時に存在する財産を夫婦で分けることになります。しかし、退職金については給与の後払いの性質があるため、受け取り時期が近ければ、将来のものでも財産分与の対象になると考えられています。

将来の退職金の財産分与を請求する場合には、相手がなかなか同意しないことがあります。また、仮に相手が同意しても、分与額をどのように算出すればよいかがわからないことが多いはずです。

調停を利用して財産分与をすれば、将来の退職金についてもきちんと計算してもらえますので、妥当な金額の分与を受けられます。

調停で相手の財産を開示できる可能性が高まる

財産分与の請求をするためには、相手がどれくらい財産を持っているかを把握しておかなければなりません。ですが、相手の所有している財産がはっきりしなかったり、相手が警戒して財産を公開しなかったりすることはよくあります。

財産分与の調停でも、必ず財産を公開しなければならないわけではありません。しかし、調停の際には、裁判所に「調査嘱託の申立」をし、金融機関などに財産状況を照会する方法が利用できます。

なお、財産分与について弁護士に依頼した場合には、弁護士照会制度(23条照会)を用いて、金融機関などに弁護士から直接照会をかけてもらうことも可能です。

強制執行に備えることができる

財産分与の調停が成立したら、裁判所で調停調書が作成されます。調停調書には判決と同様の効力があり、相手が調停で決まったとおり財産を渡さない場合には、調停調書にもとづき強制執行ができます。

すなわち、裁判所で調停を成立させることで、財産を確保できる可能性が高くなります。

調停の申し立て方法と流れについて

財産分与の調停の申立先

財産分与に関する調停(離婚調停または財産分与請求調停)の申立先は、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所になります。ただし、双方が合意すれば、管轄合意書を添付して、他の裁判所に申立を行ってもかまいません。

調停の申し立てに必要な書類

財産分与に関する調停を申し立てる場合には、次のような書類が必要になります。

○調停申立書

調停申立書の書式は裁判所のホームページでダウンロードできます。なお、申立書には財産目録を添付します。

○戸籍謄本

離婚前であれば夫婦は同じ戸籍に入っているので、その戸籍謄本を添付します。離婚後の申立の場合には、一方が離婚により除籍になった記載のある戸籍謄本が必要です。

○財産に関する資料

財産の内容がわかる資料を添付します。不動産がある場合には登記事項証明書と固定資産評価証明書、預貯金がある場合には預貯金通帳のコピーまたは残高証明書を用意しておくとよいでしょう。

調停申立にかかる費用

申立手数料として1200円の収入印紙を申立書に貼付します。このほかに、各裁判所で指定されている郵便切手を提出する必要があります。

調停申立後の流れ

家庭裁判所で調停申立書が受理されると、申立人の都合を聞いた上で第1回調停期日が決まり、相手方に通知されます。

なお、第1回期日は相手方の都合を確認せずに決まるため、相手方は都合がつかず欠席することがありますが、予定どおり調停期日が開かれ、申立人から事情を聴くケースが多くなっています。

第1回期日に双方が出頭した場合でも、調停が1回で終わるケースは少なく、第2回、第3回と続きます。調停期日は月1回程度開催され、回数としては5~6回、期間として半年から1年程度で成立するのが一般的です。

調停が成立した場合には、双方が同席した上で、調停調書が作成されます。調停不成立になった場合、離婚後の財産分与請求調停では自動的に審判に移行し、裁判官が判断を下します。

一方、離婚前の離婚調停の場合には、審判に移行するケースと不成立で終わるケースがあります。

離婚時に財産分与の請求をする場合、家庭裁判所の調停を利用すれば、メリットになることがたくさんあります。財産分与で争いになったなら、相手方の言うとおり妥協するのではなく、調停を申し立てることを検討しましょう。

 

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