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2018/01/16  カテゴリー: 相続Q&A

相続財産管理人を選任すべきケースと流れについて

相続財産管理人とは、その名のとおり、相続財産を管理する役目を果たす人になります。

相続財産管理人は、家庭裁判所によって選任されます。ここでは、相続財産管理人を選任すべきケースや、選任手続きの流れについて説明します。

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相続財産管理人はどういうケースで必要なの?

相続人がいないケースでは相続財産管理人が必要

遺産相続では、亡くなった人の持っていた財産は、相続開始と同時に相続人に引き継がれます。そのため、相続人が1人の場合にはその相続人が、相続人が複数いる場合には遺産分割協議を行うまで相続人全員で、相続財産を管理する義務を負うことになります。

しかし、相続が開始したけれど、相続人がいないケースというのもあります。この場合には、相続財産を管理する人がいませんから、相続財産管理人を選任してもらう必要があります。相続人がいないケースには、最初から民法上の相続人に該当する人が1人もいなかったケースのほか、相続人が全員相続放棄したケースも含まれます。

相続財産管理人の役割

相続財産管理人は、相続財産を管理しながら、清算手続きを行います。具体的には、次のような任務を行います。

①相続財産の調査・管理

相続財産の内容を調査して財産目録を作成したり、不動産を相続財産法人名義に変更する登記を行ったりします。家庭裁判所の許可を受けて、相続財産を売却することもあります。

②債権者等への支払い

届出をした債権者や受遺者に対して、相続財産から支払いを行います。

③特別縁故者への財産分与

特別縁故者への相続財産の分与が認められた場合、分与の手続きを行います。

④残余財産の国庫帰属の手続き

相続財産の清算手続き終了後、残った財産があれば、これを国庫に帰属させる手続きをします。

相続人不存在なら必ず相続財産管理人が選任されるわけではない

相続人が1人もいない場合、自動的に相続財産管理人が選任されるわけではありません。

相続財産管理人は、家庭裁判所に申し立てがあってはじめて選任されます。相続財産がほとんどないなど、相続財産を管理する人がいなくても誰も困らない場合には、通常、相続財産管理人は選任されないことになります。

実際に相続財産管理人が選任されるケースには3パターンある

相続財産管理人の選任申し立てができるのは、利害関係人または検察官になります。相続財産管理人の選任申し立てがされるケースとしては、次の3つのパターンがあります。

①被相続人が借金を残している場合

被相続人が借金を残している場合、債権者は相続人に借金の支払いを請求することができます。しかし、借金を相続する人がいなければ、借金の支払いを請求する相手がいないことになってしまいます。

相続人がいない場合でも、債権者は相続財産から借金を回収することができます。ただし、借金の回収をするためには、その前提として相続財産管理人を選任してもらう必要があります。このパターンでは、債権者が家庭裁判所に相続財産管理人の選任申し立てを行うことになります。

②特別縁故者がいる場合

特別縁故者とは、法定相続人ではないけれど、被相続人と特別な関係にあった人です。被相続人と長年同居していた人や、被相続人の療養看護に努めた人などが特別縁故者に該当します。

相続人不存在のケースでは、特別縁故者への相続財産の分与が可能とされています。ただし、特別縁故者が相続財産の分与を受けるためには、家庭裁判所に申し立てをし、特別縁故者と認めてもらう必要があります。この特別縁故者に対する財産分与の手続きを行う前提として、相続財産管理人が必要になります。

このパターンでは、特別縁故者が相続財産管理人選任申し立てを行うことになります。

③相続放棄した相続人が相続財産を管理している場合

民法では、相続放棄をした人も、次に相続人となった人が相続財産を管理できるようになるまで、相続財産を管理する義務があるとされています。しかし、相続人全員が相続放棄をした場合には、次に相続人になる人がいませんから、相続放棄をした相続人が管理義務を負い続けることになります。

たとえば、相続財産として古い空き家がある場合、住む人もいなければ、相続しても取り壊し費用がかかるだけですから、相続人全員が相続放棄することもあります。しかし、相続放棄した相続人は、空き家を自分の家と同様に管理しなければならなくなり、結局負担になってしまいます。

このような場合、相続財産管理人を選任してもらえば、相続財産管理人に相続財産の管理を引き継ぎ、相続財産の管理義務を逃れることができます。このパターンでは、相続放棄をした相続人が、相続財産管理人の選任申し立てを行うことになります。

相続財産管理人選任には費用がかかる

相続財産管理人の選任申し立てには、手続き費用がかかってしまうというデメリットがあります。申し立て手数料800円、郵便切手(数千円程度)、官報広告費用3775円のほかに、予納金として裁判所に20~100万円程度を納めなければなりません。この予納金は、相続財産管理人の報酬に充てられます。

実際に相続財産管理人選任申し立てが行われるのは、手続き費用を払ってもそれを上回るメリットがあるケースといえます。

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相続財産管理人を選任する流れ

申し立てから審判までの流れ

相続財産管理人選任申し立て手続きは、次のような流れになります。

1. 家庭裁判所に申し立て

相続財産管理人選任申し立ては、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に行います。

2. 審理

申し立てが受理されると、家庭裁判所において審理が行われます。

3. 審判

申し立てのとおり相続財産管理人を選任すべきと裁判所が判断すると、相続管理人選任の審判が出されます。

相続財産管理人になれる人

相続財産管理人になるために、特別な資格は必要ありません。申し立ての際に、相続財産管理人候補者を指定することもできます。実際には、申立人が指定した候補者が必ず選任されるわけではなく、裁判所が保有している候補者リストにもとづき、弁護士や司法書士が選任されるケースが多くなっています。

相続財産管理人選任申し立ての必要書類

相続財産管理人選任申し立ての必要書類は、次のとおりです。

○相続財産管理人選任申立書(家事審判申立書)

申立書の書式や記載例は、裁判所のホームページからダウンロード、参照できます。

○戸籍謄本

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本のほか、相続人が1人もいないことがわかる戸籍謄本をすべてそろえて提出する必要があります。

○被相続人の住民票除票または戸籍附票

被相続人の最後の住所地が記載されているものが必要です。

○財産の内容がわかる資料

不動産の場合には登記事項証明書、預貯金の場合には残高証明書などが必要になります。

○利害関係があることがわかる資料

申し立て人が被相続人の債権者である場合には、金銭消費貸借契約書の写しなどを提出します。

○相続財産管理人候補者の住民票または戸籍附票

相続財産管理人候補者を指定する場合には、候補者の住民票または戸籍附票を提出します。

亡くなった人にお金を貸していたけれど、相続人が相続放棄をして借金の支払いを請求できない場合、相続財産管理人を選任してもらうことで、相続財産から借金の回収ができることがあります。

また、亡くなった人の特別縁故者は、相続人がいない場合、相続財産管理人を選任してもらうことで、財産分与を受けられる可能性があります。相続財産管理人選任には手続き費用がかかるため、メリットを考えてから申し立てを検討しましょう。

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