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2017/02/24  カテゴリー: その他

相続財産管理人が持てる権限はどれくらいなのか

亡くなった人に相続人がいないケースなどで、相続財産管理人と呼ばれる人が選任されることがあります。ここでは、相続財産管理人とはどのような役割をする人なのか、どんな権限を与えられているのかについて説明します。

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相続財産管理人とは

亡くなった人が残した財産(相続財産)は、相続手続きが完了するまで、相続人が管理するのが原則です。しかし、亡くなった人に相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄した場合には、相続財産を管理する人がいなくなってしまいます。

相続財産を管理する人がいない場合に、家庭裁判所によって選任されるのが、「相続財産管理人」です。相続財産管理人として選任されるのは、主に弁護士になります。

相続財産管理人の選任は必須ではない

相続財産管理人は、相続人がいない場合に必ず選任されるわけではなく、利害関係人等が家庭裁判所に申し立てた場合にのみ選任されます。そもそも、亡くなった人に財産がなければ、相続財産を管理する人も必要ないからです。実際に、相続財産管理人選任が申し立てられるのは、亡くなった人が財産を残しており、相続人以外の「特別縁故者」がいるケースが多くなっています。

特別縁故者とは

特別縁故者とは、亡くなった人と生計を同じくしていた人(内縁の妻など)や、亡くなった人の療養看護に努めた人などです。裁判所によって特別縁故者と認められれば、相続人でなくても、亡くなった人の財産を分与してもらうことが可能になっています。

特別縁故者として相続財産の分与を請求する場合には、その前提として相続財産管理人の選任申立てが必要になります。

相続財産管理人の役割

相続財産管理人の仕事は、相続財産や相続人の有無を調査し、亡くなった人の債務を債権者に支払うなどして清算することになります。そして、相続財産を清算してもなお残る財産がある場合、亡くなった人に特別縁故者がいれば、特別縁故者に財産を分与する手続きを行います。誰も相続財産を引き継ぐ人がいない場合には、相続財産を国庫に帰属させることになります。

相続財産管理人に与えられている権限

相続財産管理人は、相続財産をどのように管理しても良いわけではありません。相続財産の管理方法については、民法で次のようなルールが定められています。

保存行為や管理行為は自らの判断でできる

相続財産管理人は、相続財産の「保存行為」や「管理行為」については、特に許可を受けることなく、自らの判断で行うことができます。保存行為とは相続財産の現状を維持する行為、管理行為とは物や権利の性質を変えない範囲で利用・改良する行為になります。

具体的には、相続財産管理人は、権限内で下記のような行為を行うことができます。

○不動産の相続登記

○預金の払い戻し

○預金口座の解約

○既存の債務の履行

○短期賃貸借契約や使用貸借契約の締結

○賃貸借契約の解除

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処分行為には家庭裁判所の許可が必要

相続財産管理人の権限は原則的には保存行為や管理行為のみになりますが、家庭裁判所の許可を受ければ、相続財産の「処分行為」を行うことができます。たとえば、以下のような行為は処分行為に該当します。これらの行為を行う場合には家庭裁判所に権限外行為許可の申立てをして、許可を受ける必要があります。

○不動産の売却

○家電や家具の処分

○亡くなった人の位牌の永代供養

○蔵書の寄贈

○定期預金の満期前解約

○期限未到来の債務の弁済

○訴訟の提起

相続財産管理人の権限はそれほど広くない

相続財産を管理する人がいない場合に、家庭裁判所に申し立てて相続財産管理人を選任してもらっても、実際に相続財産管理人ができる行為というのは限定されています。

一方で、相続財産管理人選任申立ての際には、相続財産管理人の報酬などに充てる費用として、数十万円から100万円程度の予納金を納めなければならないのが実務上の取り扱いとなっています。この場合、申し立てた人が払った予納金は、相続財産を清算して余剰が出なければ、戻ってきません。

さらに、特別縁故者が財産の分与を請求した場合にも、必ず認められるわけではありません。手続きにかなりの手間や時間を要しますから、仮に分与が認められたとしても、実際に財産を受け取れるまでには時間がかかってしまいます。

こうしたことから、相続財産管理人や特別縁故者の制度は、現実にはあまり利用されていません。亡くなった人の財産がきちんと処理されず、事実上放置されているケースも珍しくないのです。

相続人がいないなら遺言を残しておく方法がある

自分が亡くなっても相続人がいないという場合には、生きているうちに遺言で財産の処分について指定しておくという方法があります。

・遺言があれば遺言執行者をつけることができる

遺言執行者は、遺言の内容を実現する人になります。遺言執行者についても、遺言で指定することができます。また、遺言で遺言執行者が指定されていない場合でも、家庭裁判所に申し立てて遺言執行者を選任してもらうことができます。

遺言執行者の権限

遺言執行者は遺言の執行に必要な一切の行為をする権利・義務を持っています。相続財産管理人は原則的に相続財産の保存行為や管理行為しかできませんが、遺言執行者の権限は相続財産管理人よりも広くなっており、相続財産の処分もスムーズに進みます。

まとめ

亡くなった人に相続人がいない場合には、相続財産の管理のため、家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらうことができます。身近で財産を残したまま亡くなった方がいて、相続財産が放置されているようなら、相続財産管理人の選任申立てを検討してみましょう。もし自分が特別縁故者なら、財産を分与してもらえる可能性もあります。

また、自分が身内のいない「おひとりさま」なら、亡くなった後の財産を誰に譲るかを決めて、あらかじめ遺言を書いておくのが安心です。おひとりさまの場合にも、自分の死後になるべく迷惑をかけないよう、相続対策を考えておきましょう。

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