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株式分割の登記と手続きの流れについて

監修
司法書士 速水陶冶
/司法書士法人はやみず総合事務所 代表

東京司法書士会所属。1979年東京都生まれ。幼少期に父親が事業に失敗し、貧しい少年時代を過ごす。高校を中退した後、様々な職を転々とするも一念発起して法律家の道へ。2009年司法書士試験合格。

東京司法書士会所属。1979年東京都生まれ。幼少期に父親が事業に失敗し、貧しい少年時代を過ごす。高校を中退した後、様々な職を転々とするも一念発起して法律家の道へ。2009年司法書士試験合格。

株式分割をすれば、資本金はそのままで株式数を増やすことができます。

株式分割をする場合には、法律で定められた方法で手続きをし、法務局で株式分割の登記をする必要があります。今回は、株式分割の手続きや登記の流れについて説明します。

株式分割とは

株式を細かく分ける方法

株式分割とは、株式を細分化して株式数を増やす方法です。たとえば、1株を2株に分割すれば、株式数を倍にすることができます。1株を10株にしたり、3株を5株にしたりすることも可能です。

分割比率とは

株式の分割の仕方は、分割比率で決めます。1株を2株にする場合には分割比率「1:2」、3株を5株にする場合には分割比率「3:5」ということになります。

株主が保有する株式の資産価値は変わらない

株式分割をしても、会社にお金が払い込まれるわけではないので、資本金の額は変わりません。株主が保有する株式数は分割比率に応じて増加することになりますが、資産価値はそのままです。

株式無償割当との違い

株式分割は、株主に無償で株式を割り当てる方法とも言えます。株主に無償で株式を割り当てる方法としては、株式無償割当という制度もあります。

株式分割と株式無償割当では、自己株式(会社が保有する自社株式)の扱いが違います。株式分割では自己株式も分割の対象になり株式数が増えますが、株式無償割当では自己株式には株式が割り当てられません。

また、株式分割では同一の種類の株式が増えることになりますが、株式無償割当では異なる種類の株式を割り当てることも可能です。

株式分割は何のために行う?

株式分割を行うと、1株あたりの値段が下がることになります。株価が下がれば、流動性が増すという効果があります。株価が高い状態が続いている会社が株式分割を行えば、株式の売買がしやすくなり、さらに株価が上がることも期待できます。

なお、会社が株式分割を行った後も、1株あたりの配当金を据え置くケースもあります。この場合、株主にとっては、株式分割で株式数が増えた分、得られる配当金が増えるというメリットがあります。

配当金が増えると、保有している株式の一部を売却する人も出てくる可能性があり、より幅広い層の株主を集められるという効果も期待できます。

端数が出る場合には?

株式分割により1株に満たない端数が出ることがあります。この場合には、会社が端数の合計に相当する株式を競売などで売却し、売却代金を株主に支払うという手続きがとられます。

株式分割の手続きの流れ

基準日を決めて公告する必要がある

株式分割は、次のような流れで行います。

(1) 株式分割の決議

株式分割の決議機関は、取締役会設置会社では取締役会、取締役会非設置会社では株主総会です。株主総会の決議で決める場合には、普通決議でかまいません。決議事項は、次のとおりです。

①株式分割の分割比率、基準日

株式をどのような比率で分割するかという分割比率を決めます。また、いつの時点の株主に株式を割り当てるかという基準日も決めなければなりません。株式分割では、基準日に株式主名簿に記載されている株主に無償で株式が割り当てられることになります。

基準日を定款で定めている場合には、取締役会や株主総会で決議する必要はありません。定款は株主総会の特別決議で変更できるので、定款を変更して定款で基準日を定める方法もあります。

②株式分割の効力発生日

効力発生日とは、株式分割の効力が発生し、株主が新しい株式の権利を取得できる日です。会社法上効力発生日は株式分割の決議事項となっていますが、上場会社の場合には証券取引所のルールで基準日の翌日が効力発生日とされています。

③種類株式を発行している場合には株式分割する株式の種類

種類株式(普通株式以外の権利の内容が異なる株式)を発行している会社では、種類株式ごとに分割するかどうかを分けたり、分割比率を変えたりすることもできます。そのため、株式分割する株式の種類も決議事項となります。

(2) 発行可能株式総数増加の決議

会社を設立するときには、会社が発行できる株式の総数(発行可能株式総数)を決めて定款に記載しなければなりません。株式分割を行うことにより発行済株式総数が発行可能株式総数を超えてしまうことになる場合には、定款変更の決議を行って、発行可能株式総数を増加させる必要があります。

定款変更は、通常は株主総会の特別決議によらなければなりません。ただし、株式分割の際の発行可能株式総数の増加については、種類株式を発行していない会社が分割比率を乗じた株式数を超えない範囲内で増加させる場合に限り、取締役会の決議(取締役会非設置会社では取締役の過半数の一致)でできることになっています。

(3) 基準日公告

株式分割の決議で基準日を定めたときには、基準日の2週間前までに公告を行う必要があります。基準日公告では、基準日のほかに分割比率など決議した事項を、官報等会社が定めた方法で公告します。

株式分割の期間を短縮する方法

株式分割をするときには、基準日公告を行ってから少なくとも2週間の期間が必要です。官報で公告する場合には申込みから公告まで1週間程度かかるので、株式分割の手続きに3週間~1か月程度は時間がかかってしまうことになります。

株式分割の期間を短縮したい場合、定款で基準日を定めるという方法が利用できます。会社法では、定款で株式分割の基準日を定めている場合には、基準日公告は不要とされています。株式分割に際して、定款を変更して基準日を定めることで、基準日公告を省略することができます。

基準日を定めるために定款変更する場合には、株主総会の特別決議が必要になります。株主総会の招集手続きは株主全員の同意があれば省略できます。株主が少数の会社なら、株主全員の協力が得られれば、1日で株式分割を行うことも可能です。

株式分割の登記の手続き方法

株式分割をすれば変更登記が必要

株式分割をすると、発行済株式総数が変わります。また、発行可能株式総数を変更しなければならないケースもあります。

発行可能株式総数や発行済株式総数は、登記事項となっているため、株式分割後には変更登記が必要になります。

株式分割の登記の期限

変更登記は、変更が生じた後2週間以内に行わなければなりません。株式分割の登記は、株式分割の効力発生日から2週間以内に法務局に申請する必要があります。

株式分割の登記の必要書類

株式分割の登記の際には、次のような書類が必要になります。

○登記申請書

定められた書式にもとづいて登記申請書を作成します。

○取締役会議事録または株主総会議事録

株式分割の決議が行われた決議機関の議事録が必要です。

○株主リスト

株主総会の決議を行った場合には、株主リストを添付します。

○委任状

登記申請を司法書士に依頼する場合には、委任状が必要です。

株式分割の登記にかかる費用

株式分割の登記を申請するときには、登録免許税として3万円を納付する必要があります。登記申請を司法書士に依頼した場合には、別途司法書士報酬がかかります。

まとめ

株式分割をするときには、分割比率や基準日を決め、基準日公告を行わなければなりません。基準日公告を省略する方法もありますが、株主総会で定款変更決議を行う必要があるので、手間がかかります。

株式分割を司法書士に依頼すれば、株式分割後の登記手続きまで任せられます。株主分割をお考えの方は、はやみず総合事務所までお問い合わせください。

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