代表取締役の住所非表示を司法書士が徹底解説!登記簿から自宅住所を消せるタイミングと実務の落とし穴
※本記事は更新日現在の法令・実務に基づき内容を確認済です。

執筆
司法書士 速水陶冶
/司法書士法人はやみず総合事務所 代表東京司法書士会所属。1979年東京都生まれ。幼少期に父親が事業に失敗し、貧しい少年時代を過ごす。高校を中退した後、様々な職を転々とするも一念発起して法律家の道へ。2009年司法書士試験合格。自身の経験から、相続や借金に関する問題の困難さとその解決の重要性を深く理解しており、依頼者の不安に寄り添った丁寧なサポートを信条としている。
東京司法書士会所属。1979年東京都生まれ。幼少期に父親が事業に失敗し、貧しい少年時代を過ごす。高校を中退した後、様々な職を転々とするも一念発起して法律家の道へ。2009年司法書士試験合格。自身の経験から、相続や借金に関する問題の困難さとその解決の重要性を深く理解しており、依頼者の不安に寄り添った丁寧なサポートを信条としている。

そんな経営者の切実な声に応える形で、2024年10月から「代表取締役等住所非表示措置」がスタートしました。私たち司法書士のもとにも、日々多くの相談が寄せられています。
この制度を利用すれば、登記事項証明書(謄本)に記載される自宅住所を、市区町村名までに制限することが可能です。しかし、すでに代表取締役として登記されている方にとっては、申請のタイミングや実務上の注意点が非常に重要になります。
今回は、登記の専門家である司法書士の視点から、新制度の活用ポイントを分かりやすく解説します。
目次
「住所非表示制度」でどこまで隠せるのか?

これまで:東京都豊島区南池袋二丁目26番4号南池袋平成ビル10階 制度利用後:東京都豊島区(※これ以降の番地等が非表示に)
完全に住所が消えるわけではなく、「市区町村名までは公開される」という点に注意が必要です。また、対象となるのは「株式会社」のみであり、合同会社や一般社団法人などは現時点では対象外です。
既存の経営者が「非表示」にできる3つのタイミング

新しく株式会社を立ち上げるタイミングです。設立当初から住所を非表示にすることが可能です。
任期満了に伴い、再び役員として登記(重任)する場合や、新たな代表者が就任する場合です。
引越しをして、代表者個人の住所変更登記を申請する場合です。
他の法務局の管轄へ会社を移転する場合です。移転先の法務局で新たに登記が作成されるため、この申請に合わせて住所非表示を申し出ることが可能です。
専門家だから言える!住所を隠す「実務上のリスク」

銀行は本人確認を厳格に行います。登記簿上の住所が省略されていると、追加の証明書類(住民票など)を求められたり、融資の審査に時間を要したりする可能性があります。
会社名義の不動産を売却する際など、会社代表者の本人確認が行われるケースがありますが、会社の登記簿と会社代表者の本人確認書類(免許証など)を照合することができないため、別途代表者の本人確認資料の提出を求められる可能性があります。
今回の制度は「これからの表示」を隠すものです。過去の閉鎖された登記記録には住所が残るため、完全に過去の履歴まで消し去ることはできない点も理解しておきましょう。
【柔軟な対応】次の役員変更を待たずに非表示にする方法

定款を変更して役員の任期を調整することで、現在のタイミングで改選(重任)の登記を行う方法です。
一度退任し、即座に再選される手続きをとることで、新たな就任登記とともに住所非表示を申し出ることができます。
知っておきたいポイント
これらは登録免許税等の実費がかかりますが、「住所が公開され続けるリスク」を早期に解消したい経営者様にとって、法務の専門家が提案できる有効な解決策のひとつです。
申請に必要な書類(上場・非上場別)

上場している事実を証する書面(取引所のサイトの写し等)
上場していない会社では、以下の3点が必要となります。
- 代表者の住所証明書:住民票・印鑑証明書など
- 本店所在地の実在証明:本店宛の「配達証明郵便」の受領証、または司法書士が作成した「実在確認書面」
- 実質的支配者(オーナー)の証明:司法書士が作成した「本人特定事項に関する記録の写し」など
住所非表示措置を司法書士に依頼するメリット

「配達証明」等の面倒な準備を省略できる
非上場会社の場合、本店の実在を証明するために「配達証明郵便の受領証」などが必要ですが、これを自社で手配するのは手間がかかります。 司法書士にご依頼いただければ、規則に基づき「司法書士が作成した実在確認書面」や「本人特定確認記録(犯罪収益移転防止法に基づく)」を添付することで、これらの煩雑な準備をワンストップで代行可能です。
最適な「タイミング」を戦略的に設計できる
「次の役員改選まで数年あるが、今すぐ隠したい」といったご要望に対し、定款の任期短縮や再選スキーム(辞任・就任)など、法務的なテクニックを用いて「最短で非表示にできるタイミング」を設計・提案できるのは司法書士ならではの強みです。
まとめ:プライバシーと事業運営の両立を
代表取締役の住所非表示措置は、プライバシーを守る強力な手段ですが、一方で不動産取引等の現場ではより厳格な本人確認が求められるようになるなど、実務上の留意点も存在します。
「自社にとってベストなタイミングはいつか?」 「煩雑な証明書類をどう揃えるべきか?」
当事務所では、単なる登記申請に留まらず、経営者様のプライバシーと円滑な事業運営を両立させるためのトータルサポートを行っております。登記に関するご不安は、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。
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